オナ禁はED治療になるか否か
2019年10月02日ED治療にオナ禁が有効であるという主張は少なくありません。
過剰なオナニーや性器への強すぎる刺激は実際の性交時における勃起不全に少なからず影響を及ぼすことが分かっています。
体内の精子枯渇状態が慢性的に続くことも同様に影響をもたらします。
一般的には、精子生成により睾丸が精子で満杯になるまで3日ほどかかり、通常であればそれくらいの頻度で生成された精子を体外に排出したい生理欲求が起こります。
そこまでオナニーを我慢することで、勃起不全を起こりにくくすることができるかもしれません。
オナニーを我慢することにより男性ホルモンが増加することが明らかにされており、体内の男性ホルモンが増加することで、勃起力の強化・改善などに良い影響をもたらすことも知られています。
一般的に体内の精子は一週間程度で入れ替わるので、定期的または毎日オナニーをしている人であれば、一週間ほど我慢することによって男性ホルモンの増加によりEDが改善されることもあるでしょう。
一週間ほどのオナ禁であれば身体への悪影響もほぼありませんから、治療の前にできることとしてやってみるのも良いでしょう。
しかしながら、過度なオナ禁はホルモンバランスの崩れや性欲の減衰につながる恐れがあるとして推奨されないこともあります。
オナ禁することにより男性ホルモンのバランスが崩れてしまうことで性的欲求が低下してしまったり、生殖機能の低下により勃起力が低下してしまったりすることが考えられます。
EDは性機能が正常に働いていない状態とも言えますから、無理なオナニーの禁止は逆効果をもたらす場合もあるでしょう。
自慰行為は人間の本能行動であり、それを無理に禁止してしまえば、身体的なことのみならず精神的にも悪い影響をもたらす可能性があるからです。
また、勃起力の低下は食生活や栄養摂取の見直しをすることで改善されることがあります。
亜鉛などをはじめとするミネラルをバランスよく摂取することで体内の男性ホルモンが維持されます。
オナ禁、オナニー、それぞれで生成される成分と効果
一口に男性ホルモンといってもテストステロン・アンドロゲン・アンドロステロンなどさまざまな種類があります。
なかでも最も重要な働きをしているのがテストステロンで、男性ホルモンといえばこれを指すと考えても良いでしょう。
テストステロンは筋肉を発達させ男らしい体を作るとともに、性欲の昂進や精子の生成に大きな役割を果たしています。
中年以降に性欲が衰えEDが増えてくるのは、主にテストステロンの減少によるものと考えられます。
ある研究によれば、三週間のオナ禁によってテストステロンの値が増加したというデータが出ています。
しかし一方で、そんなに長くオナニーを禁止していると、精子の生産力が衰えてしまうという説もあります。
生殖器も筋肉と同じで、長い間使わずにいると機能が低下するわけです。
そのため一週間ほどのオナ禁が適当であろうと言われていますが、まだ統計データ量が十分ではありません。
女性の場合はオナニーをすることで女性ホルモンのエストロゲンが増加し、性欲が高まったり肌がきれいになったりすることが知られています。
ただしホルモンの増加量は精神的な満足度にも影響を受けます。
残念ながら男性の場合は、オナニーで男性ホルモンが増加することは確認されていません。
別の研究によれば、テストステロンの値は射精の直前に最大に達し、射精すると急速に減少するとのことです。
つまりオナニーをしても射精をしなければ、男性ホルモンを増やせることになります。
江戸時代の学者である貝原益軒は、男性の最良の健康法は「接して漏らさず」だと語っています。
オナニーやセックスでギリギリまで射精を堪え、これを繰り返すことは、一部のアスリートも練習に取り入れており、ED治療の参考になるかもしれません。